「胴輪にしてみました」は根本の解決にはならない

トレーニング

「首輪だと引っ張った時に苦しそうなので胴輪にしてみましたがいいでしょうか?」というご質問を受けることがあります。

散歩の状況についてお話を聞いてみると、

犬は行きたい方向に強く引っ張る、

または、自分の行きたい方向を主張して立ち止まることが多いのだとか。

首輪だと、犬がゼェゼェと呼吸をしながら引っ張ったり、

立ち止まった時にリードを引くと、首を吊るみたいになるのでかわいそう…

そこで胴輪にしてあげたら首が締まらなくて苦しそうではなくなったというのです。

正直に申し上げると、この手の質問は答えに困ります…。

胴輪にすることで「呼吸が苦しそう」ということは改善されたので、

その飼い主の方は満足されております。

きっと、私からの答えも「それでいいですよ!」というものを期待しているのでしょう。

でも、犬が引っ張るという根本の解決にはなっていないですよね…。

『首輪だとか胴輪だとかという道具の問題ではない。』

というのが私の答えです。

(さてこれをどう伝えたらいいだろうか…といつも悩みます)

他にも、引っ張る犬に対して、「フレキシブルリードはどうですか?」

というご質問もあります。

(フレキシブルリード:リードをワンタッチで伸ばしたり縮めたりできるリード。10m前後伸ばすことができる)

私は、「犬が引っ張るからフレキシブルリードにする」という選択は、

ますます犬の首に負担がかかる危険なものだと考えています。

リードが伸びる間は自由に動けるため、勢いよく走り出したりします。

その勢いのままリードが伸び切ったところで急にストップがかかるので、

首に過度なショックがかかり、喉や頸椎を痛める危険性が高くなります。

引っ張りを軽減させよう!

ということで、❞道具を変えればいい❞というのは目的がずれた考え方。

散歩中の引っ張りや立ち止まりといった根本的な問題を解決することが先決です。

それができていれば、用途に合わせて道具を自由に選んでいけるでしょう。

じゃあ、「どうやって引っ張りを軽減していくの?」ということについては、

次回以降に書き記してみたいと思います。

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