『盲導犬は寿命が短い』はウソ!

健康

この前ニュースで、札幌でペット博が開催されており、

多くの種類の介護グッズが紹介されているというのを観ました。

それだけ高齢犬が増えてきているということでしょうか??

確かに、本屋さんでも、シニア犬との暮らしに関する本が増えていますが、

実際はどうなのでしょうか?

そして盲導犬の世界ではどうなのでしょうか?

データで見る犬の高齢化

実際に2010年からのペットの平均寿命の推移をみてみると、

やはり上昇傾向にあるのがわかります(ペットフード協会調べ)。

犬は1歳程度平均寿命が延びており(2010年 14.4歳→2017年 15.3歳)、

犬の1年間は人間の4~5倍と言われるので、

人間で言うと4~5歳くらい平均寿命が延びたことになり、

人間の高齢化するスピード以上に、ペットの高齢化が進んでいるのがわかります。

さらに詳しく見てみると、

犬の中でも、チワワやトイプードルなどの超小型犬(2017年 15.0歳)と、

小型犬(2017年 14.7歳)の寿命の上昇率が高く全体を押し上げる要因となっており、

中・大型犬(2017年 13.3歳)については大きな寿命の伸びは示していません。

盲導犬の世界はどう?

よく言われるのが、『盲導犬は仕事でストレスを受けているので寿命が短い。』というもの。

実際にはどうなのかを見てみると、

2010年からの数年間では13.1歳であったのが、

2018年以降では平均寿命が14.6歳という結果となりました。

つまり、盲導犬の世界でも確実に寿命は延びており、一般の小型犬並みに長生きしているのがわかります!

まだまだすごいぞ盲導犬!

犬の高齢化とともに挙げられる問題点としては、病気の多様化や犬の認知症、

それにともなう介護の問題です。

人間も長生きするだけでなく、『健康寿命』の大切さがさけばれるようになっていますが、

犬も高齢化とともにがんや認知症の犬が増えてきているということ。

でも、盲導犬の世界を見ていると、「認知症の犬が増えてきている…」

という感覚とはちょっと違います。

北海道盲導犬協会には老犬ホームを併設していますが、

先日も老犬ホームの犬達を見てみると、

6頭中在籍していたうち17歳の犬が2頭に、16歳の犬が2頭。

しかもみんなシャキシャキ歩いている!

思えば、私が入社した当時は(2000年)、

14歳くらいになると認知症の症状を示し、寝たきりになっていく犬が多くいました。

しかし現在は、15歳以上でも自分で立ち上がってちゃんと歩いて、

認知症症状を示す犬もほとんど目にすることがなくなっているなど、

健康寿命も確実に伸びているのを実感しています。

なぜ長生きになっている?

では、なぜ犬の世界では寿命が延びているのでしょうか?

これは人間の世界と同じで、医療の発達や食生活の改善が挙げられるでしょう。

さらに、飼育環境が良くなっているのも大きいでしょう。

今は室内で犬を飼育することが当たり前で、外飼いの犬を見かける方が難しくなりました。

動物福祉に関しての考え方も急速に広まっており、

今後も動物を飼育する環境は良くなっていくでしょう。

盲導犬の世界で言えば、遺伝病の管理をしっかりとしていることも、

寿命を上げる要因になっているでしょう。

また、もうひとつ挙げたいのはトレーニングをしていること!

適度なストレスが脳を発達させて老化を遅らせる原因になっていると考えます。

まとめ

『盲導犬はストレスで寿命が短い』はウソ!

むしろ、寿命だけでなく健康寿命も延びてきている!が正解です。

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