先日いただいた質問です。
「パピー(3ヶ月齢)がおしっこをしたばかりなのに、すぐにちょろちょろとおしっこをすることがる。これはマーキングでしょうか?」
結論から言うと、マーキング行動ではありません。
ちょろっと尿漏れの原因は?
まずこの時期のパピーはちょろちょろとおしっこをすることがよくあります。
これは排尿機能が未発達であるためであり、
成長とともに筋肉が発達してくると、なくなっていきます。
特に月齢が小さいうちは衝動的に興奮しやすく、
それが刺激となってちょろっとおしっこをしたりします。
うちの子供も3~4歳くらいの時は、興奮して遊んでいたら『おしっこ出ちゃった…』
という時がありました(なつかしいなぁ)。
他にも、嬉しさや怖さといった感情の起伏が尿漏れを引き起こす場合があり、
感受性の高いパピーは感情の起伏が強くならないように接してあげることが必要です。
腹いせ?嫌がらせ?
では次の例はどうでしょうか?
「リビングにパピーを待たせて、ちょっと目を離して戻ってきたら、ドアの前におしっこをしていて踏みそうになった。きっと一人にした腹いせにおしっこをしたんだわ(怒)」
「トイレの場所まで行ったのに、トレーから外しておしっこをした。嫌がらせにわざと外してしている…」
このように、排泄の失敗を腹いせや嫌がらせと考えている話をよく聞きます。
これも結論から言うと、腹いせや嫌がらせではありません。
さきほど、感情がおしっこに影響するといいましたが、これも同じこと。
ドアの前でおしっこをしてしまったパピーの理由はきっとこうです。
大好きな飼い主がいなくなって飼い主が出ていったドアの前で待っています。でもなかなか帰ってこないことで不安や寂しさといった気持ちになり、その感情の変化からドアの前でおしっこをしてしまったというわけです。
つまり、「腹いせ」ではなく、『さびしくて』おしっこをしてしまったというわけです。
腹いせだ!と考えると注意したり、叱るなどの対応になってしまいがちですが、犬の心情を理解すると叱るのは間違えであることがわかりますよね。
トイレトレーを外すパピーも、「嫌がらせ」と考えてしまう前に、
トイレの大きさやトレーの位置など環境を変えてみるのが先決。
また、トレーから外しておしっこをしたときに飼い主が反応してくれることが(注目してくれることが)、パピーにとってはうれしいので、注目を集めたくて学習している行動という可能性もあります。
マーキングはいつから?
では、マーキングはいつから始まるのでしょうか?
マーキングは、犬が性成熟してくる第2次性徴期から本格的になる行動です。
犬の性成熟の時期は犬種(大きさ)によって異なりますが、
ラブラドールでは早い犬で6ヶ月齢以降、平均的には8~10ヶ月齢以降が多く、
メスはシーズンが来ますし、オスはマーキング行動が出始めてきます。
まとめ
パピーがちょろちょろとおしっこをしてしまうのは、
マーキングではなく、心身の発達がまだ十分ではないから。
ほとんどはいずれなくなって、「そんなときもあったなぁ」になっていきますよ!
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