『終わり』を示す
うちの下の子(6歳)は公文をやっていますが、
計算問題に時間制限を作ると集中して取り組みます。
時間制限を設けることで、目標ができて集中力が維持されるんですね。
これは子供だけではなく大人でも同じこと。
目標を立てる時には❝いつまでに❞を決めるかどうかで目標の達成率が変わってくるといいます。
つまり、我々の集中力を高めたり、確実な目標達成のために効果的なのが、
『終わり』を示してあげることです(結論!)。
人がゲームにはまるわけ
もう少し詳しく見ていきましょう。
子供も大人もゲームにはまっている人が多いですよね。
ゲームは人の根源的な意欲(❝つながり感❞ ❝有能感❞ ❝自発性❞)を満たし、
かつ持続させる要素がたくさん詰まっているので、はまるのが当たり前。
その持続させる要素の一つが『緊張と解放』です。
ゲームは進行していってレベルが上がれば、クリアするのも難しくなっていきます。
このとき、右肩上がりに難しくなっていくと、人はストレスが高くなって、
ゲームを続ける意欲が損なわれてしまいます。
そこで、難しいレベルをクリアした後は、少し簡単にクリアできる場面が続いてから、
また徐々にレベルが上がっていくという構成になっているのだとか。
難しい面をクリアした後に簡単な面を配置することで、
たまったストレスを開放したり、達成感を高める効果となっているということです。
つまり簡単な面が❝いったん休み❞という休息の効果をもたらしていることになります。
『終わり』がないと…
逆に終わりがない状況を想像してみましょう。
いつ終わるかわからない仕事…
いつまで続いているのかわからない渋滞…
先の見えない不安…などなど
人は、いつまで待たされるのかわからないことに不安や苛立ちを感じやすくなります。
この先どうなるのか全く先がわからなくなったコロナ禍に、
人がさまざまな過剰行動をとったのがいい例ですよね。
以前、「終わりを示されないノックが一番辛かった」というエピソードを、
プロ野球選手が話しているのを聞いたことがあります。
私も高校まで野球をやっていましたので感じますが、
日本は精神論が根強くあり、精神的にも肉体的にも追い込んで追い込んで鍛えて、
強い相手をやっつけたというストーリーが好きで、
黙々と続けることが美談になりやすい国民性にも思いますが、
これを子供や犬に求めてはただの苦行です。
『終わり』を教えてみよう!
犬に対しても、『終わり』を示すことはトレーニング効果を高める上でとても効果的です!
ではどうやって教えるの?といっても難しく考える必要はありません。
実は普段からやっている人も多いと思います。
例えば、ご飯を食べる時に、マテをしてから与えている方が多いのではないでしょうか?
これも、マテができたら解放してご飯を食べていいよということで、
終わりを伝えていることになります。
また、❝時間❞がわからない犬に対しては、トレーニングの後に一緒に遊ぶなどして、
解放時間を作ってあげることが意欲を高めて維持することに効果的。
そうやって、徐々に集中する時間を長くしていくといいでしょう。
『終わり』を教える波及効果
さらに、『終わり』を示してメリハリをつけていくことは、
犬の感情をコントロールすることにも役立ちます!
興奮をすることを抑えるのではなく、人の指示で興奮してもいい時間を作っていくことで、
人に合わせ犬が感情をコントロールすることができるようになっていくでしょう!
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