パピーがする行動として、パピーウォーカーからよく聞く話の一つに、
「散歩から帰ってきて家に入ると、パピーが興奮して家の中を走り回る」があります。
「散歩をして運動してきたのに何で?」と思いますよね。
これには諸説ありますが、
パピーをお風呂を入れた後に室内を走り回る行動と似ていることから、
ストレス発散の意味もあるでしょう。
散歩中はパピーにとって興味がそそられるいろいろな刺激がありますが、
その興味を制限しなきゃいけない場面も出てきます。
なんでも拾い食いをしていいわけではないですし、
リードの範囲内で引っ張らずに散歩をしてもらわないと危ないですよね。
そうやって、色々な刺激に対して、反応することを抑えながら歩く必要もあることから、
どこかストレスを感じて帰ってきた発散をしているのでしょう。
そういった状態のパピーに効果的な対処をしている方がいましたのでご紹介します。
❝散歩の後のひと遊び❞
それは、❝散歩の後のひと遊び❞です。
4ヶ月齢になるパピーを飼育してくださっているパピーウォーカー。
毎日散歩に行って帰ってきたら、ロングリードに付け替えて、
庭で10分くらいフリーランをして遊ばせてから室内に入ることが多いのだとか。
実はこのひと遊び、とてもいい効果があることが実証されているんです。
ひと遊び効果
人は興奮性の神経伝達物質が放出されると出来事が忘れにくくなることが報告されています。
そこで、❝犬においても興奮性のホルモン放出が記憶に影響するのか?❞
という実験がなされました(イギリス リンカーン大学)。
その結果、トレーニング後に休んだだけの犬達よりも遊んだ犬の方が、次に同じトレーニングを求めた時の正解に到達するスピードが、40%も早くなることが証明されました。
また、寝ている間にも学習したことが記憶として定着するので、
より良い睡眠は人でも犬でも重要です。
先の実験で、トレーニング後のひと遊びした犬達は、
コルチゾール(ストレスホルモンの一種)が大幅に低下していたこともわかっており、
遊んでストレスが発散された状態で寝ることで、より質の高い睡眠にもつながって、
学習も促進されることになるでしょう!
ストレスも必要!
こうして書くと、ストレスは悪いものとして認識されるかもしれませんが、
ストレスがかかるような散歩やトレーニングはしない方がいいということではありません。
むしろ、適度なストレスは、物事に取り組むうえでモチベーションや集中力を高めるため、
自己成長につながりやすく、成長した自分に自信を持つようにもなっていくでしょう。
実際に、適度な刺激のある環境で育った犬の方が(適度なストレスにさらされた方が)、
ストレス耐性も強くなって社会への適応もしやすくなったり、
トレーニングを受けてきた犬の方が、老化スピードを抑える効果があることもわかっています。
黄金のルーティーン!
つまり、
散歩(トレーニング)→ 遊び → 寝る
という流れが、学習の定着には黄金のルーティンということ!
しっかりと学んだあとは、意識的に遊ぶ。
緊張と緩和ができるように場を作っていくことも大切なんですね!
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