人はコミュニケーションをする上で以下の癖があると言われます。
それが、❝ 人間重視型 ❞ と ❝ 物質・タスク重視型 ❞です。
何やら難しそうな言葉ですが、
以下の説明を読んでいただければイメージがつかめるはずです。
皆さんはどちらの型でしょうか?
人間重視型
周囲の人の感情に敏感で、人と信頼関係を築くのがうまいタイプです。
感情や気持ちにまつわる言葉が会話の中でたくさん出てきます。
また、経験を重視するタイプで、
たとえば買い物では選んでいる過程が楽しいという人(女性に多い!)。
組織を動かすときには、
人の意識に訴えたり、モチベーションを高めることを重視します。
逆に、目標を立てても、
人の感情や自分のモチベーションに結果が左右されやすいことも…
物質・タスク重視型
このタイプの人は、
結果にこだわったり、ツール、タスク、システムを重視します。
組織を動かすときには人の気持ちよりも、
ルールやシステムによって動かそうとします。
ゴールや結果に向かって、モチベーションは関係なく、淡々と仕事をこなすので、
いわゆる❝仕事ができる人❞はこちらのタイプに多いでしょう。
一方で、冷たい印象を持たれることも…
買い物で言えば、
買ったときにアドレナリンがドバっと出るタイプです(男性に多い!)。
逆に、決めずに長々と買い物を楽しんでいる人間重視型の人に対しては、
イラっとするのではないでしょうか…
犬に伝えるにはどちらがいい?
さて、これを犬とのコミュニケーションに応用してみます。
犬に何かを伝える上でどちらが伝わりやすいでしょうか???
結論から言うと、
物質・タスク重視型です。
人間重視型の人は、犬とのコミュニケーションにおいても感情に訴えようとします。
例えば、犬が階段を降りるのを躊躇しているとき、
「頑張れ~!」と声をかけたり、
たとえできなかったとしても犬が努力したという姿勢に満足します。
ただし、犬に「頑張れ!」は意味がありません。
そもそも動物は、
「○○を目指す」とか「努力する」という経験に対して満足してはいません。
狩りに出て獲物が取れなかったっとしても、
「俺たちは良い経験をしたんだ!」「努力に拍手!」とは思わないでしょう。
狩りに出た目的が達成されて初めて満足なはずです。
したがって、犬に何かを伝える時には、
感情に訴えるのではなく、
結果につながる具体的な行動を示す必要があります(物質・タスク型)。
階段の例で言えば、
階段を確実に降りられるようになるために
❝最後の1段だけ降りるようにする❞とか❝階段の高さを調整する❞
などして、『降りられた』という結果を作り出して、褒めていきます。
犬は具体的な行動の結果を褒められることで、
何をすればいいのか、どうすればいいのかを理解していくことになります。
これは、子供や部下に伝える時も同じこと。
「頑張れ~!」、「何でできないの!」「もっと意識しなさい」ではなく、
具体的にどうしたらいいのかを示したり、
意識ではなくシステムでできるように工夫するなど、
物質・タスク重視型で対処していくことが効果的です。
まとめ
今回は人間重視型と物質・タスク重視型を取り上げてみました。
くれぐれも、人はどちらかにきっぱりと別れているということはありません。
人の中にはどちらのタイプも内在していて、
例えば、長い買い物は嫌いだけど、妻との買い物の時には人間重視型の仮面をかぶって買い物に付き合ったりとかして(私のことです)、場面によって使い分けたりしていますよね。
犬とのコミュニケーションにおいても、
❝犬に何かを伝える❞という場面では、物質・タスク重視型がより効果的というだけです。
どちらも必要であり、
意識して使い分けできたら最強ですね!
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