『犬同士の遊びに関係していること』のブログの中で、
犬は我々が思っている以上に人の感情を読んでいると書きました。
今回はこれをよく感じたストーリーを紹介します。
気合いだ!①
パピーウォーカー―からのご相談で、
「うちの子は座って待つが維持できない」というお悩みを受けました。
詳しくお話を伺うと、パピーに注目しながら指示をしたときには座って待っているが、
目を離した途端に立ち上がってしまうということでした。
これに対する私のアドバイスは・・・・・
「『できる』と信じて!」というものです。
精神論に頼ったなんとも抽象的なアドバイスですよね…
でも、結論から言うと、
「次の日から、パピーが座り続けることができるようになったんです!」と、
嬉しいお知らせがありました。
気合いだ!②
なぜ、精神的なアドバイスをしたのかというと、
まず変わらなきゃいけないのは人の方だと感じたからです。
確かに、座り続けるための具体的なトレーニング方法をお伝えすることは可能です。
でも、このケースの場合、パピーウォーカーは「自分の犬はできない」と信じていました。
その信念のもとではいくら方法論をお伝えしても、
教えている過程で、ちょっと失敗すると犬を責めて、また別の方法を聞いてくる…
ということの繰り返しになるでしょう。
さらに言うと、「うちの子はできない…」という考えは、
実はパピーウォーカーさんが自分自信に対する自信のなさの裏返しであるように感じました。
気合いだ!③
ですから、『できると信じて!』という私のアドバイスは、
犬のことを信じるというよりも、パピーウォーカーさん自身に向けた言葉でした。
課題を解決することをコーチングとしてサポートしていく上で、
その課題が解決された状態を鮮明にイメージするように導くことが大切です。
将来の良い状態がイメージできれば、そのギャップを埋めようと意識や体が動きますので。
したがって、パピーウォーカーにも、『あなたは絶対にできる!』と励ましつつ、
❝目を離してもパピーが座り続けているイメージ❞を共有していきました。
そのイメージを持って座って待つことを求めていくと、
いつもと違うパピーウォーカーの雰囲気や動作をパピーが察知して、
目を離しても座って待つことができるようになっていったということです。
犬は人の気持ちをよく察している
このストーリーからも、犬は本当に人のことをよく観察しているなと感心します。
犬は人の表情から、人の感情を察知していることがわかっています。
それどころか、人の汗の匂いからも人の感情を読み取っているという研究報告もあります。
どんなに取り繕っても、犬には本心が見抜かれているのかもしれませんね(汗)
犬の行動は、刺激や環境によって変わります。
そして、刺激や環境として一番大きな影響となるのは❝人❞です。
つまり、犬の行動を変えようとする前に、人が変わることが一番効果的ということですよね。
犬と人の関係に限らず、親子や上司と部下など、人間関係においても全く同じことでしょう。
変わるべきは、まず自分!です。
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