コーチングによるチーム作りが主流に!
スポーツの世界やビジネスの世界で、どなりつけたり体罰で指導しているチームや組織が度々ニュースになっていますよね(最近では〇〇〇モーターの組織内部とか…)。
一方で、2023年のWBC世界一となった日本チーム、今年の甲子園で優勝した慶応高校など(昔野球をやっていたので野球ネタが多くなります…)
心理的な安全性が確保された雰囲気の中で、選手がのびのびとプレーし、チームが一丸となって戦うことで勝利という結果を手に入れるというシーンを目にするようになりました。
WBCで監督だった栗山監督は、権限や立場による一方的なコミュニケーションではなく、対話の中から生まれた信頼関係の下、徹底して『信じて・任せる』という立場を取っていたといいます。
目的やゴールに向かって答えを与えるのではなく、選手一人一人の答えを一緒に作り出すという栗山監督やコーチ陣が徹底したこの姿勢は、コーチングと言われるもの。
スポーツ、ビジネス、子育てなどさまざまな場面で、このコーチングはどんどんと主流になっていくんだろうなと予感させられる1年になりました。
それと同時に、これまで主流であった叱責や体罰によって管理して動かすという組織作りは、ますます古い手法として歓迎されないものになっていくでしょう。
犬のトレーニングの世界
さて、犬のトレーニングの世界でも全く同じ流れが来ていると感じています。
体罰や虐待などに対する目は厳しくなってきており、
叱責や体罰の悪影響は科学的に証明され、体罰を使わずに犬の行動を導いていくという方法を唱える者も多くなってきています。
しかし、犬については、「犬と付き合うにはボスにならなくてはいけない」という考え方が根強く、まだまだこれからというのが現状です。
わたしの黒歴史
かくいう私も犬の業界に入って20数年が経ちましたが、
以前は、「犬になめられてはいけない」、「犬と信頼関係を作るにはボスにならなくてはいけない!」という考えにどっぷりとつかってやっていました。
舐められないためには、ボスになるためには、怖い存在である必要があると考え、
間違った行動に叱責する…
人よりも前に出て歩いたり、人に飛びつく行動は『犬がボスと勘違いする!』と考えて矯正する…
自分では犬と信頼関係が作れているつもりでも、犬達にしてみれば「怖いからやる」という関係性だったのでしょう(わたしの黒歴史については、なぜいけない方法なのかも含めて、別できちんと述べたいと思います。)。
ドックビヘイビアリストに学ぶ
転機は、子犬の育成に携わるようになったこと。
子犬の育成で起きる様々な出来事に対応していく中で、今までのボスマネージメントのやり方に徐々に限界を感じるようになります。
同時に、私生活で子供が生まれたことも大きな影響となり、
「今やっていることは本当に自分のやりたい方法なのか?」「『これでいいんだ』と自分に噓をついていないか?」「自分の子供に同じことができるのか?」と自問自答することが多くなっていきました。
そうして、『自分を変えたい』と一念発起して、2021年からドックビヘイビアリストのもとで、改めて犬の行動や学習理論について勉強し、犬に不安や恐れをもたらさない中で行動を変容していくというトレーニング方法を学び、トレーナー資格を取得をしました。
ドックビヘイビアリストとは、人間の世界でいうと『臨床心理士』が最も近い存在で、犬の潜在的なニーズを満たしながら犬の問題行動の修正、改善、変容を行う専門家のこと。
犬と人の間に信頼関係を作りながら、犬の自発的な行動を引き出して強化していく方法は、
先に挙げたコーチングにも通じる考え方と言えます。
しかし、素直に懺悔しますが、どんなに学んで頭で理解していても、20年以上にわたって染みついてきたものをすっかりと切り替えるのにはまだまだいたっていません。
子供に対して、頭では「怒っちゃダメ」、「怒りたくない」とわかっていても、
いざ子供と対峙しているとついついイラっとして、怒ってしまう…というやつですね。
『しくじり先生』として伝えていこう!
ということで、
私もまだまだ修行中ですが(一生学びですね)、
今までのしくじりも含めて、犬や犬育てのポイント、付き合い方、トレーニング方法などについてできるだけわかりやすく記す中で、
今から犬を飼おうと思っている皆様に、
どうやって犬を育てたらいいんだろうと今現在悩んでいる皆様に、
少しでもお役立ちできれば嬉しいです!
一緒に犬から学び続けていく仲間を待っています!
信頼をベースにした『いぬコーチ』を目指しましょう!
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