「周囲から認められたい、自分を価値ある存在として認めてほしい」という承認欲求。
これは、人間の基本的な欲求の一つとされています。
子供にとっては、親からの承認を受けることで、安心感や心の安定感につながり、また自己肯定感が育まれることで、様々なことにチャレンジする子供になると言われております。
職場の人材育成においては、承認を受けることで、自己効力感や内発的モチベーションが高まり、人の成長につなげられます。
したがって、日常のなかでどれだけ承認しているか、その承認の量が大切になります。
浅い承認
『いやいや、ちゃんと褒めたりしているけどうまくいかないんだよ!』『結果だけじゃなく過程も認めているよ!』というあなたは、承認のレベルがまだまだ浅い!
行動したことを褒めたり叱ったりして承認するのは結果の承認で、条件付きの承認です。
結果の承認を多くしていると、最初はやりたくて自発的にやっていたことも、承認がないとやらなくなったり、
結果が伴わないときには承認されないという意識になると、期待がプレッシャーになって、承認することが逆効果になっていくことも…。
深~い承認
承認にはもっと深いレベルのものがあり、増やした方が良い承認とは、『意識承認』や『存在承認』のことを言います。
『意識承認』は、行動していなくても意識したことを認めること(『やろうとしてくれたんだよね!ありがとう!』)。
そして、『存在承認』とは、行動や結果が伴わなくても、そこにいてくれていることを認めること(『生まれてきてくれてありがとう!』『出勤してきてくれてありがとう!』)。
意識承認や存在承認は行動や結果を伴わなくても無条件で行う承認で、いつでもどこでも出来るのに、やっていない人が多いのではないでしょうか?
褒めても叱っても響かないという方は、褒め方や叱り方のテクニックを学ぶのではなく、この『存在の承認が十分に足りているのか?』に着目してみると良いでしょう。
無条件の愛を示してくれるからこそ相手を信頼するようになり、信頼している人から褒められれば嬉しいはずです。
信頼している人から叱られれば、素直に心に響いて、受け止めてくれるはずです。
まさに、何をいうか、どう言うかよりも、大切なのは誰が言うかですよね。
お手本がいた!
ここまで読んできても、なんかピント来ないという方、
「言ってることはわかるけど、なんだか難しそう」という方、
存在承認を簡単にやっているいいお手本が近くにいるじゃないですか!
それが犬達です。
犬は目が合っただけで喜んでくれます。
学校や仕事から帰ったら、全身で喜びを示して迎えてくれます。
これが無条件の存在承認です。
犬は毎日毎日、本当に必要としている無条件の承認を飼い主に対して示してくれます。
だから人は犬に魅了されるんですね。
まとめ
犬にならって、
子供にガミガミいう前に、『今日も大好きだよ!』『生まれてきてくれてありがとう!』って伝えているでしょうか?
夫婦間でお互いに文句をいう前に、『愛しているよ!』『いてくれるだけでいいよ』って思えていますか。
成果の出ない部下をどう指導しようかと悩む前に、『今日も出社してくれてありがとう!』って伝えているだろうか?
子供が生まれてきたときには、無事に生まれてきてくれたことに感謝して涙したはず。
結婚するときには、出会えた奇跡に感謝します。
でも、時が経つにつれて、条件付きの承認に圧倒されて、条件を満たさないと文句をいうようになってしまいます。
これはしょうがないことですので、あえて無条件の承認を意識してバランスを取る必要があります。
まずは、朝に子供や妻に、部下に対して、目をみてにっこりしながら『おはよう!』って伝えてみましょう!
犬みたいに U^ェ^U
犬って凄いなって改めて思う今日この頃です。
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